これなんてゲッター?
 散々言われてる事ではあるのでこれ以上は言いませんが。

 ん〜と真面目な話、良くできてると思いました。
 朝アニメという子供が見る時間帯だからか話は分かり易く纏まってましたし。
 作画なんかも実にマンガ的で色んな人が楽しめる内容。
 ロボットアニメにありがちな動力があれこれ装甲がそれこれ機動性がうんたらみたいなのを全部「気合」で説明してる。
 予備知識が一切要らないから入り込みやすい。とりあえず気合ある奴が強いっていう分かり易い構図。
 メカデザインも面白かったですね。顔面というインパクトあるモチーフで作られたロボット達は最初はコミカルに、でも段々カッコ良く映っていく。
 主役ロボであるグレンラガンも最近にありがちなゴチャゴチャトゲトゲしてないシンプルなシルエット。トップとかにも共通するけど描きやすくカッコ良いデザインを突き詰めてる。まさにロボットアニメ的デザイン。
 3Dに頼らずあくまで絵で動かすことにこだわった姿勢は好感が持てる。
 確かに3Dモデルはバランスも崩れないし動かしやすくて楽なんだけど、個人的には無茶が出来ないのと、重さが感じにくくて余り好きじゃない。
 せっかくアニメなんだからもっと柔軟性のある動きをしちゃっても良いと思う。
 作画した方が嘘パースも使えて画面映えはするんだけどな。

 ストーリーは先にも触れたとおり分かり易く作ってます。親友(偉大な師や親のような存在でもある)の死。絶望と復活。主人公の成長。すれ違いからの対立、そして和解。ライバルとの激闘と共闘。強大な敵の存在を仲間と力を合わせ打ち砕く。ボーイミーツガール。恋と離別。
 王道展開のオンパレード。それでいて陳腐になり過ぎないバランス。絶妙だなぁと思いましたよ。
 で、そんな中で扱ったテーマが個人的な意見ですが「成長するということ、乗り越えるということ」。
 主人公シモンの成長譚であり、成長していく人類の戦いの物語。シモンの死を乗り越え、強大な敵を乗り越え、進んでいく話。
 だからきっと、ドリルは必然なのだ。
 掘り進み、突き抜けていく。そういうことの象徴としてのドリル。
 人の営みは廻り、しかし停滞することなく進んでいく。友に、恋人に、子供達に。自らの想いを託し、人は廻りながら進んでいく。
 そう、それはまるで螺旋を描くように。
 それこそが螺旋力ってもんじゃないかと自分は思う訳ですよ。
 あくまで自分の解釈ではあるんだけど。

 ともあれ、実に優秀な作品でした。未見の方は是非ともご覧下さい。と、信者布教乙な事を言いつつ今日はこの辺で。