秒速5センチメートル

「見つけたら買う」は鉄則なので給料日前の財布に鞭打って購入。
シナリオについて。
まあ、新海誠らしいと思いました。
ただ、前作よりはエンターテイメントしてないと思った。
最初に劇場公開を想定はしていなかった事もあり、雰囲気的には「ほしのこえ」に近いかなと思ったり。
ただやってる事は変わらず一緒。
基本的には初恋の物語。
(本人達には)どうしようもない距離だとか、時間の流れなんかも共通。
違うのは終わり方。
ほしのこえ」の場合、最後に主人公はヒロインに会いに行くために宇宙へ出る決意をする。これは再会(或いは再開)エンド。
雲の向こう、約束の場所」の場合、結果的には主人公達は思いを通わせながらもその想いを(ヒロインが)失ってしまう。これは喪失エンド。
そして「秒速5センチメートル」の場合、第三話で主人公はあんなに焦がれていた初恋への想いを自分が失っている事に気付き、それを受け入れて再び歩き出す。これは喪失と再開エンド。
つまり「秒速5センチメートル」はこれまでの新海作品のまとめ的なものなんじゃないかと感じた。

絵について。
相変わらず背景美術が凄い。よくある景色をあそこまで美しく描けるのは単純に凄いし羨ましい。
キャラ絵は前作よりは「ほしのこえ」に近い。新海テイストが強いとも言える。
この辺りもやっぱり最初は劇場公開を意識してない事から来るんだろうな。

音楽について
ただ一言。
天門、GJ。